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気分次第
勧められて劇場で観てきた結果、ストライクゾーンど真ん中な作品でした。
テーマやコンセプトこそ鉄板だけどストーリー構成が素晴らしい。
そんで小ネタや音楽が明らかに自分の世代を狙っている。
完全にやられました。
で、色々と文字にしておきたくなったので、それは続きに。

今時点で都合3回観に行ったが、我ながら良い順番できていると思う。
Netflixには契約していない。
 ・初回は前情報もなく無垢に
 ・2回目は初回で知ったあらゆる伏線の確認
 ・3回目はノベライズを読んだ上での観劇

【初回】
まじで中身を何も知らなかったので、超純粋に見始めた。
劇場探しのときに声出し上映があって???と正直なっていたけど。
実際に映画館で観て、ナチュラルに良く知っているボカロ曲が劇中歌として使われてて驚いたし、BUMPのrayがEDに採用されていた時は声が出るかと思った。
ストーリーも前半では全く気付きようもなかった伏線が、後半では怒涛の勢いで回収されていくのは気持ちよかったし、整理しきれなかった。
いやね、正直舐めてたわってのが初回の感想。
少なくとももう1回は観に行くべきと確信した。

【2回目】
公式YouTubeやXでMVや情報を少し集めつつ、初回で消化しきれなかった伏線を確認していった。
この頃にED後のray MVが劇場版の特典映像と知った。
つべのコメントとか多少読んでいたのもあって、観劇中の見え方も全然変わる。
冒頭のナレーション、劇中歌のストーリー上の解釈、キャラクターの関係性。
心理描写を中心に見ていたけど、初回では見落としていた伏線など。
基本的に映像はかぐや・ヤチヨ視点で語られるので、良い意味で明るい雰囲気で話が語られる。
その分ネガティブ描写が鮮明に記憶に残る、そんな印象。
オリジナルの竹取物語や高畑監督のかぐや姫の物語とも近しい解釈ができるところや、本作らしい魅せ方にも心地よい遊びが感じられた。
そんでもって実は彩葉の成長物語だったのかとも気付かされる。。
ray MVはオリジナル映像となっていて、一瞬たりとも見逃せない一つの作品になっている。
各所で戦争シーンの心の抉られ方が良く語られるし、そこは同意見。
復活ライブがコンセプトなのでキャラクターが可愛く描かれているのも最高。
でも個人的には、雨粒がヤチヨの掌をすり抜けているシーンに一番ダメージを受けた。
あれ、やばいでしょ。
何も触れない、感じられないことを、たった一瞬の映像で象徴しているんだもの。
涙の比喩だとも受け取れるけど、いずれにせよハッピーエンドを掴めないし望めないというメッセージと受け取った。

【3回目、の前のノベライズ】
ノベライズの存在を知って通販予約。紙が待ちきれずに電子版も購入。
この選択は非常に良かったと思っている。
ノベライズは彩葉視点で語られている。
とにかく映像では知りえなかった背景が見える、それも恐ろしいほどに。
彩葉、お前、そんな心情だったの。とんでもねえメンタルしてんな。
"超"担当とはよくいったものだが、同時に彩葉も"かぐや姫"だったんだと思う。
頭脳明晰、文武両道、容姿端麗、いえば10代の青春を過ごすには理想的すぎるステータスをすべて持ち合わせている。(筋肉以外)
ストーリー的にも、幸せな家庭から父を亡くし、自分を失って、箱庭に押し込まれたままでいる。
このあたりって、かぐや姫の物語でいう入内前後の話に近しいのよね。
他人が語る自分がどうあるべきかの偶像に捉われ、自由を失っている状態。
どこか気付いているはずの不満や本来の自分を心の奥底に押し込んでいること。
そんで話の後半以降の彩葉からかぐやに対する感情・行動の変化。
もうね、耐えられなかった。
箱庭に閉じ込められた自分を連れ出してくれたことへの感謝はそうだし、酒寄彩葉という人間が再び人生を歩みだしたという事実。
檻から解き放たれて友情や親愛を超えた感情が芽生えていること。
「両想いだったんだ」というセリフで自然と涙が出たし、「大好きなかぐや。私のかぐや。」はもう。
あえて結末まで語らない一冊なので、そこはご想像にお任せするという著者の意図を汲みつつ、たぶんすぐにもう何回かは読み直すと思う。
細やかな描写は映像と多少の差異がある。
それでも、あまりにも映像とノベライズでお互いを補完しすぎていた。

【3回目】
私の情緒はぐちゃぐちゃだよ。
ウェルカムアナウンスが聞きたくて行ったのは事実だけど、ノベライズとの突合せもしたかったのよ。
結果的に冒頭から最後までずっと涙を流してた。
ここまで触れてこなかったけど、ストーリーはボカロ曲にも合わせてテーラリングされているし、オリ曲はど真ん中突っ走るし。
劇中の物語もノベライズで彩葉視点を知っているし、実のところ映像では省略されたであろう話もある。(ここは山下監督のコメントを信頼するしかないけど)
「あらゆるところにかぐやがいた」
「風と仲が良い」
マジで馬鹿垂れかよ。

【劇中歌について】
ボカロ曲は世代なので当然歌詞も知っている。
でもたぶん、3回目までの下拵えなしでは深く入り込むこともなかったと思う。
オリジナルを知っているからこその良さも感じ取れたと思っている。
あと、2回目までメルトが採用された意味がわかっていなかった。
ノベライズ読んでないとそこまでわからんよ、溶けるわ、そりゃ。
オリ曲は仕事中も鬼リピしている。
優劣付けられないが、星降る海は特に好き。

もっと書きたいこともあるけど、注文したガイドブックやウェルカムアナウンスあと3週分は通うだろうから、そのあとに。
書いたけどまとまりなさすぎる。
とりあえず総じて、ここまで超かぐや姫!に魅入られるとは。
円盤はきっと買う。
来週の鑑賞も楽しみだ。
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